血管まで再現されています。

こちらは、プリンタに読み込ませる手の3次元データ(.stl)です。
STL(Stereolithography:英 ステレオリソグラフィー)データ形式は、3Dプリンターの入稿フォーマットとして多く利用されているそうです。

【3Dプリントの流れ】
①プロジェクタとカメラで、データを取得
位相シフト法 × 空間コード法を使って、 高精度な手の形状データを取得
②STL形式のデータに変換
③3Dプリンタに②のデータをセット(USB接続)してプリント
今回の手の3Dデータ作成方法ですが
位相シフト法と空間コード法の2つを合わせて使い3次元データを作っています。
技術に関して詳しくは以前の記事もご覧ください。

日本システムデザイン(株)では、高精度な3次元画像処理やハード(基板)の設計からソフト、メカ制作までまるっと制作できます。
(※機密保持により、公開不可のものも多数ございます)
- 既製品では希望する機能の実現ができなかった
- 市販のボード(基板)やセンサの寄せ集めだとコストが高くなってしまうし、コンパクトに作ることが難しい
- 自社で開発したいので、協力してほしい(共同開発)
開口部の幅を調節するためのネジは実際に回して動かすことができます!

*** その他の「組み込み技術」も、ぜひご覧ください ***
「画像処理に最適な、新しいLED」▼
太陽光LEDで自作照明 -画像処理と演色性- >
「組み込み技術≒メカトロ技術」▼
日本システムデザイン(株)×メカトロニクス >
3Dプリンタがやってきました


「3Dプリンタ」です。

数年前でしょうか、一時期話題になっていましたよね。
今後は製品のプロトタイプ(試作品)を作る際などに、こちらの3Dプリンタを利用していく予定です。
弊社は今年から特に「ロボット」に力を入れていきますので、製品制作の効率アップに期待です!
【 品番 】QD3DMAKER
【 価格 】¥48,999 ※執筆時点
近頃は、かなり価格も下がっているようでこちらはナント5万円をきっています。
本体に用意されていた「サンプルデータ」で試作してみると・・・
とても綺麗な仕上がりで出来上がっていました!

オレンジ色のこちらは “フィラメント” という3Dプリンタ用の材料(素材)です。

一見、ワイヤーのようにぐるぐる巻きになっていて、グルーガンのグルースティックが細くなったような雰囲気でもありますね。
フィラメントは大きく「2種類」あるようです。このオレンジ色のものは【PLA】という素材ですが、【ABS】素材も利用可能とのことでした。それぞれ、一長一短あるので作る物の目的に応じて使い分けられるようです。
【 PLA 】・・・ポリ乳酸 ※Poly-Lactic Acidポリ乳酸の頭文字より
- プリント温度が低い(180〜200ºC)
- 反りにくい
- 削りにくい
- 環境にやさしい(※完全植物由来)
【 ABS 】・・・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン
- プリント温度が高い(210〜240ºC)
- 反りやすい
- 加工しやすい
- やや柔軟性あり
3Dプリンタの今後の活躍に期待です!
以上、技術ニュースでした。
※後日、面白い試作品についてアップ予定です!

日本システムデザイン(株)では、高精度な3D画像処理による検査装置やロボットなどを開発しております。
(※機密保持により、公開不可のものも多数)
- 高精度で複雑な画像処理が必要だけど、これは実現可能?
- 市販の画像処理装置では対応しきれない
ということがございましたら、お気軽にご相談ください。
*** その他の「組み込み技術」も、ぜひご覧ください ***
「3次元画像処理」▼
位相シフト×空間コードで3次元位置をはじき出す >
「円筒状内径の微小な傷~鋳巣までの傷欠陥に」▼
レーザ傷検査装置製品ページ >
「組み込み技術≒メカトロ技術」▼
日本システムデザイン(株)×メカトロニクス >
太陽光LEDで自作照明 -画像処理と演色性-

今日も、技術のエキスパート井谷のデスクを覗いてみると・・・
なにやら長細いものが2つ。

なんと照明を自作しておりました!
「検査装置ではなく、照明ですか!?」と思わず訊いてしまいましたが、それは“画像処理の精度を高めるため”。
ある画像処理の検査装置が、現場(工場)では正常に認識されなかったそうです。
もちろん社内テストでは正しく画像認識されていましたし、工場の外に出て自然の太陽光の下でテストすると上手くいったとのこと。
そのため、原因が工場内のLED照明ではないかと想定。改善するために “太陽光LED※1” を使った照明を試作している、とのことでした。

▲ユニバーサル基板と呼ばれる穴が開いている基板を縦長にカットし、太陽光LEDを12個ライン状に並べた照明
【品番】 ENB01-NHSD7-F1
【区分】太陽光
【色温度】5000K
LEDページ > 製品一覧 > 仕様書(日本語)P.8より抜粋
“太陽光LED”とは “一般的なLED” 照明と、どう違うのでしょうか?
一般的なLEDは、実は青色のスペクトル(波長)成分がとても強いです。
対して、太陽光LEDは青だけ突出しておらず波長が平坦です。
※下記図中の一番右列が【一般的なLED】、左から2列目が【太陽光LED】
![]()
引用:豊田合成株式会社 > 太陽光LEDについて
▲ クリックで画像を拡大できます
そのため、今回の事象でも本来青色が “少なく” 検出されるべきところが、青の波長が少なくならないことで、結果として他との差が出ずワーク(対象物)が正しく認識されない結果となっていました。
今回の照明を使い、遮光カーテンを追加することで、一般LEDを使った工場内でも正常に検査ができた、と報告をいただきました!
※この検査システムの詳細は、後日お知らせ予定です
今後、日本システムデザイン(株)では「太陽光LED」を検査装置における照明のスタンダードとしていきます。
=============================
キーとなるのは「演色性※2」という指標です。
色の見え方の指標。光のスペクトル(波長の分布)から求められ[Ra]という単位で表される。太陽の光を100とし数字が低くなるほど、太陽光のもとでみえる自然色と違った見え方になる。
(*光の色味を表した数値「色温度:K(ケルビン)」とは異なります)
一般的なLEDは演色性が低く、例えば生のお肉の色(赤色)も太陽光の下だと赤味があって美味しそうに見えますが演色性の低いLED電球の下で見ると黒ずんで美味しくなさそうに見えます。

理想の光は「太陽」で、光の波長の分布がフラットな方が画像処理に適している、ということなんですね。
ちなみに工場内はすべて一般LEDが使用されており、そのRa(演色性)は68と低めです。
演色性が高い蛍光灯は生産中止→LED化という時代の流れの中、今回の試作照明で使った “ 太陽光LED ” は今後の画像処理(カラーカメラ)における救世主となるかもしれません。
(日本システムデザイン(株)でも、画像処理の照明におけるスタンダードとしていく予定です!)

以上、最新情報についてでした。
日本システムデザイン(株)では、高精度な3D画像処理による検査装置を開発しております。
(※機密保持により、公開不可のものも多数)
- 高精度で複雑な画像処理が必要だけど、これは実現可能?
- 市販の画像処理装置では対応しきれない
ということがありましたら、お気軽にご相談ください。
*** その他の「組み込み技術」も、ぜひご覧ください ***
「3次元画像処理」▼
位相シフト×空間コードで3次元位置をはじき出す >
「円筒状内径の微小な傷~鋳巣までの傷欠陥に」▼
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丸太の径級計測システム

丸太の小口面を3D距離画像カメラで撮影することで径級サイズを計測します。
一番の特長は「丸太の長さがバラバラであっても、1軸テーブルを利用しカメラが自動的に適切な位置へ移動するので高精度な計測が可能なところ」です。
- 製材加工の現場で、これは自動化できる?
- 市販の装置では対応しきれない計測システムを実現したい
ということがありましたら、お気軽にご相談ください。
*** その他木材関連装置はこちら ***
(お客様の声)『ライン上での寸法測定が無くなったので稼働がより効率的になりました』▼
【事例】木材検寸装置 >
「径級仕分け・受入検査・材の管理」に▼
丸太外径検査装置(ログスキャナ) >
「正答率 99.10%以上!」▼
年輪方向判定装置 >
17年前の1軸加振機コントローラ

本日は昔の開発について少しご紹介!
技術のエキスパート・井谷のデスクを覗いてみると・・・
今度は大きな箱のようなものが!

こちらは、だいぶ昔に開発した
【1軸加振機のコントローラ】 です。

およそ17年ぶりに、壊れて修理のために戻ってきたそうです。
「加振機」、つまり故意に振動を起こすことで何をするのでしょう?
答えは「車のシート」の
- バネの状況をチェックしたり、
- 実際に人が乗ってみて座り心地を試してみたり
160Kgくらいは積載可能だとか。


17年以上もずっと現役で動いてくれていたのですね。
こちらは、
『1軸』 = 上下(Z軸)縦方向だけのシンプルな加振動ですが、
『6軸』という複雑な振動を起こすコントローラも過去開発しています。
- 6軸加振機コントローラ:
-
ロール、ピッチ、ヨーの “ 回転運動 ” と、
X軸、Y軸、Z軸の “ 平面運動 ” を、
任意の指定された方向に振動するように制御
詳しくは、こちらもご覧ください。
↓
【代表者挨拶 > 18の特徴的な開発】
8.振動試験装置用6軸加振コントローラ

▲ クリックで画像を拡大できます
新しい開発はこちら
【位相シフト×空間コードで3次元位置をはじき出す】 >
日本システムデザイン(株)の沿革はこちら
マイクロマウスから始まりました >
溶接部を追従して走るロボット。

本日は新しい開発の様子を少しご紹介!
技術のエキスパート・井谷のデスクを覗いてみると・・・
何やら、赤いレーザの光を発している車のようなロボットが。

“溶接の欠陥を検査する”ために
「溶接面をトレース(追従)して走る」ロボットを開発中でした!

自動的に溶接部分を見つけ、追従して動きます!

木の棒を動かした方向に、ロボットが寄ってきていますよね。
金属の溶接部分は下の図のように重なり合っていて必ず【段差】があります。
“レーザ照射&画像処理”により、その段差の中心を見つけ、なぞっていく仕組みを開発したそうです。

▼【参考】段差検出時の画像処理画面(緑色のラインが段差を検出した箇所)

検査時以外は、リモコン操作で動いてもらう。
でも機械って結構重いんです。
こちらは約30Kgほど。
簡単に移動可能なようにリモコン操作でも動かせる仕組みにしているので、ロボットに自分で動いてもらって移動させることができるそうです。


画像処理に関連する他の記事もご覧ください
【位相シフト×空間コードで3次元位置をはじき出す】 >
【年輪方向判定装置 稼働スタート!】 >
位相シフト×空間コードで3次元位置をはじき出す

より高精度な3次元画像処理
今回は
まずは、こちらの動画をご覧ください!(※眼がチラチラするのでお気をつけください)

パラパラと連続で光が照射されていますよね。
ワークの上部には、カメラとプロジェクタがあり、全部で「28パターン」の光を照射してそれをカメラで撮影しているそうです。それから画像処理をして高精度な3次元位置を特定します。


しくみは「位相シフト法」と「空間コード法」の“良いとこどり”
- 位相シフト法
- 空間コード法
★【空間コード法】だけだと → 高さは分かるけれど精度があまりよくない、とのこと。
ですがこの2つの方法を組み合わせることでお互いの短所を補い合うことが出来ます。
少し仕組みについてご紹介しますと、パターン照射してそれをビット毎に割り当てることで空間コードを割り出し「三角測量」を使って高さを導きます。
よって精度の高い「位置(X、Y、Z座標)」と「傾き(ロール・ピッチ・ヨー)」までを算出できるそうです。



以上、新しい開発のご紹介でした。
日本システムデザインでは、ハード(基板)の設計からメカ制作までまるっと制作できます。
オーダーメイドなのに小回りがきくから、例えば【基板を小さく】【市販物よりコストカット】などお客様に好評いただいております。
『こんな開発はできるの?』や
『コストはどのくらいかかる?』などご質問・ご要望などをぜひお気軽にお聞かせください!

ちょうど「空間コード法」が専門家の間で言われ始めた頃だそうで、「製造ラインでピッキングを行うために」空間コード法を使って開発したそうです。
当時は道具(カメラなどメカ)も今より性能が良くはなかったですし、今よりも難しい開発だったかも・・?
マイクロマウスとは、世界で歴史のあるロボット競技。
マイクロマウスって何?という方はこちらもぜひご覧ください!

年輪方向判定装置 稼働スタート!

(2020年9月4日追記)現在、正答率は99.56%で稼働しています!
年輪方向判定装置ってどんな装置?
カットされている製材の年輪を検出して “年輪の中心が上か下か” を判定します。

製材の「反り方向を揃える」のを自動化したいため
【反りの向きを一定に揃える】という目的のためです。
今まで人が目視で行っていた「反りの向きの判断」を自動化することで、人手を減らすことができます。
木材は乾燥させると必ず反りが発生します。
年輪の外側の方がより水分を多く含んでいるため、丸太の表面に近い側(木表:きおもて)がへこむ形で反りが出るそうです。

一旦乾燥させて反ってしまった木材を再度削って「反りのない真っすぐな製材」にする際、機械の関係で “反りの向きを揃える” 必要があるそうです。
木が反る方向は年輪と相互関係があるので「年輪の向きを判定することが出来れば、反りの向きも判断できる」ということになります。
現場で新たな障害も!照明を工夫して正答率をアップ
★当初
95%~96%
↓
★改修を重ね
97.2%
↓
97.41%
↓
97.76% までで上げてきていました。
その中で正答率を下げる原因が【鋸目(のこめ)】であるということが分かりました。
丸のこでカットした鋸の跡が照明の影となり、年輪と鋸目の区別がつかなくなっているものがあったのです。
そこで、当初斜めから1方向で照らしていた照明をやめて2方向から照らすことで、できるだけ「鋸目の影」ができないように変更しました。

★現在は、照明の変更により
97.76% から
↓
↓
(2020年9月4日追記)パラメータの調整により、現在、正答率は99.56%で稼働しています!

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同じような悩みや自動化を検討されている現場の方で
ご質問・ご相談などありましたら、お気軽にご連絡ください。
既存の製品についてはこちらもご覧ください。
受託開発がほとんどであり非公開の製品も多くあります。
製品として公開しているものは少ないですが、実際は沢山の製品を開発しております!
AIで画像処理

先日、代表・麥田がテスト的に製作していたのは・・・
AI(ディープラーニング)で作った画像処理システムです。

既に製作済みの「画像処理システム」と同じ処理を、AI(ディープラーニング)を使って評価してみました。
ある画像処理システムとは、
【木材の年輪の向きを判定するシステム】です。
ご依頼をいただき、従来の他社精度が70%程度を95%以上にあげることに成功したシステムです。
▼ AIを使った判定のグラフ

【縦軸】正解率
【横軸】学習回数(1で1万画像を読み込ませています)
青いライン:「学習済みの年輪画像データ」の正解率
オレンジのライン:「未学習の年輪画像データ」の正解率
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グラフを確認してみると、縦軸40のところ、つまり
40×1万画像=40万画像学習させた後は大体【85%】前後の精度となりました。
▼ このような年輪画像データを読み込ませて学習させます

AIでは、画像処理技術だけでは難しい分野で利用できることと
データを自動的に読み込ませることで、「自分で学習し自分で賢くなっていく」ことができるのが利点です。
今回のシステムは、“AIよりもアルゴリズムを使った画像処理の方が精度が良い結果” となりました。
ですが今後は、 画像処理技術の長所と、AIの得意な分野を併せて使っていくことで、 今よりもシステムの性能をアップできる可能性が広がります。
【教育機関向け】ものづくり用CPUボードキット販売!

ものづくりコンテスト用パーツキット
(基板と部品のセット)の販売を開始いたしました。

今まで個々の学校へ販売させていただいておりましたが
この度「ホームページへも掲載して欲しい」との声を受け、
セット内容を整理して公開いたしました。
基板と必要な部品を未実装の状態でまとめてセットにしてますので
部品を個別に探す必要が無く、すぐにお使いいただけます。
電子回路組立の授業教材として
ぜひご利用ください!
回路図や実装手順書、開発ツールのインストール方法などの資料もあわせて公開しております。
ぜひダウンロードしてご活用ください。
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日本システムデザイン株式会社は、
今後も電子系教育における支援をさせていただくことで
「組み込み技術力」の底上げを図るとともに
社会貢献に尽力してまいります
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