用語解説【クラウド】


1. クラウドとは

クラウド(クラウドコンピューティング)【イメージ】

読み方
くらうど
英語
cloud (cloud computing)

クラウドとは 「インターネットを通じて、パソコンやスマホなど様々なデバイスからハードやソフトを即座に使える環境」のことです。(※ただし、定義は曖昧であり人によって解釈が異なる可能性があります)
クラウド・コンピューティングと呼ばれることもあります。

クラウド(cloud)は、「」を意味しています。


システムを自前で持たなくても、見えない雲の中から取り出すかのように
  • サービスを使いたい時だけ利用する
ということをイメージしてみてもらうと良いかもしれません。

一番身近で分かりやすい例として「Gmail」が良く挙げれます。

※Googleが無料で提供しているメールサービス (2004年4月1日~提供を開始、2009年7月7日~本格運用)

クラウドではないメールソフトの場合、自分のPCにソフトをインストールしないと利用できませんがGmail(=つまりクラウドサービス)の場合は、
インターネットに接続できているブラウザさえあればすぐにでも利用できます。


Gmailの利用価値イメージ
それ以外にもこのようなメリットがあって、とても便利ですよね?
  • データが無くなる心配が無い
  • iPhone、Android、Windows、Macのどれでも使える
  • PCが壊れた時でも、別の端末から確認することができる
  • 機種変更した際も、データの移行の必要がない

このようにクラウドは「データやシステムが雲の向こうに置かれている」ということだけではなく「新しいメリット」が出てくることで価値が高くなるのです。



学生さんひらめき(男子)
なるほどね、実態が見えない様子を「雲」に例えられているんだね。



クラウドって利用する側からしたら「」で「簡単」というメリットが大きいから急速に広まったのね。

私もメールはGmailを使っているけれど、使い始めるのが簡単だしスマホでも確認できるから、一度使うとやめられないわ。

学生さんひらめき(女子)


学生さんひらめき(男子)
それが「クラウド」だとは意識せずに使っている方もいらっしゃるかもしれないね。




2. クラウドの種類と例

クラウドには、①IaaSイアースInfrastructure as a Service)、②PaaSパースPlatform as a Service)、③SaaSサースSoftware as a Service)という3種類があります。
①【IaaS】(イアース)
ハードウェアインフラの提供
①【IaaS】の具体例 ・Google Compute Engine ・Amazon Elastic Compute Cloud (EC2) ・さくらのクラウド 【カスタマイズ自由度:高】
②【PaaS】(パース)
開発環境の提供
②【PaaS】の具体例 ・Google App Engine ・Microsoft Azure ・Amazon Web Services(AWS) 【カスタマイズ自由度:中】
③【SaaS】(サース)
ソフトの提供
②【SaaS】の具体例 ・Gmail ・Facebook ・Office365 【カスタマイズ自由度:低】

SaaS(サース)は、サービス提供側が全て整備してくれるためシステムに詳しくない人でも簡単に利用することができます。1.で挙げたGmailもこちらの③に分類されますね。

一方、①IaaS・②PaaSは専門知識が必要になるため、一般ユーザではなくシステム管理者のような専門家が利用するクラウドサービスです。


AIも、クラウドAIといって、利用者側の負担少なく人工知能を活用できるサービスがあるらしいわよ!

例えば「音声認識について学習済みの人工知能に、自社のサービスや顧客情報を与えてコールセンターに導入する」ことでね。



スピード&回答の正確性アップによってお客様満足度の向上が期待できるそうよ。

学生さんひらめき(女子)


学生さんひらめき(男子)
へぇ!AIまでクラウドサービスがあるんだね。

そういえば、このHPの画像を作るために使っているソフト「Adobe Illustrator CC」もクラウドサービス!

パッケージ版よりも初期コストが安いから「使ってみたいけど手が出しにくい」っていう人や「少しの期間だけ必要」な企業にとっても便利だよね。




3. クラウドのメリットとデメリット

では、「何でもクラウドの方が優れている」のでしょうか?

デメリットにはどのようなことがあるのでしょうか?

総務省のデータ(29年度版>企業におけるクラウドサービスの利用動向)によると、クラウドサービスを利用しない理由(2015・2016年)は以下のようになっています。


企業の場合は、特に「個人情報や機密などが漏れる情報漏洩のリスク」がデメリットとして大きいようです。


一方、メリットについてです。

「クラウドが変える世界」という書籍の中で、クラウドは「所有」から「利用」へパラダイムシフトを代表するもの、そして以下のような特徴があると紹介されていました。

クラウドは、この「所有」から「利用」へというパラダイムシフトを代表するもので、次のような特徴があります。

・大規模な初期投資がいらなくなり、簡単に利用できる
・新たなシステムを構築するまでの時間を削減できる
・拡張性が高く、変更(追加・縮小)に強い
・多種大量のデータを低廉なコストで処理できる

引用:「クラウドが変える世界」(著者:宇治 則孝)第1章 変わりゆく世界 P.23-24

まさに「必要な時に初期投資なしで使った分だけ支払う」ことができることが、最大のメリットでしょうか。


メリットとデメリットをまとめてみると、以下のようになります。

クラウドのメリットとデメリット
クラウドを導入するには、メリットデメリットをきちんと把握して「オンプレミス(自前)」でいくのか「クラウド」でいくのかを考える必要があるのですね。


学生さんひらめき(男子)
クラウドの方が必ず良いというわけでは無いんだね!



クラウド事業者の技術力」をよく確認して利用することが一番大切なんだそうよ。

学生さんひらめき(女子)


学生さんひらめき(男子)
所有」から「利用」へのパラダイムシフトという視点で見ると、ソフトウェア以外でも色んな商品が “サブスクリプション化(定額制化)” しているよね。

例えば・・・
車、洋服、ブランドバッグ、音楽、月額制食べ放題、子供のおもちゃ、・・・たくさん挙げられるよ!



確かに “ 車 ” で考えてみても、ひと昔前は【持っていることがステータス】だったわね!
車の所有から利用へ
けど今は「必要な時だけ使う」「モノを所有しない」という価値感に変わってきたわ。そういう背景もあるのね。

学生さんひらめき(女子)





4. クラウドの歴史

さいごに、「クラウド」という言葉はいつから使われるようになったのでしょうか?

2006年8月に、Google元CEOのエリック・シュミット(Eric Shmidt)氏が「“雲(クラウド)”のような、巨大なインターネットにアクセスすれば、その利益、恵みの雨を受けられる時代になっています」 と発言したことをきっかけに使われ始めたそうです。

クラウドが生まれた背景・コンピューターの利用形態の移り変わりについてまとめてみました。
クラウドが生まれた歴史


学生さんひらめき(男子)
今の20代・30代くらいは、「メインフレーム」と言ってもピンとこない人が多いかもしれないね。



メインフレームは、巨大な大型コンピューターで「汎用機」と呼ばれているわよ。
歴史表を見てみるとコンピューターの進化するスピードが速いのが良く分かるわね!

AppleのiPhoneなんて、ずっと前からあるような感じがするけれど登場したのはたった12年前で驚いたわ。

学生さんひらめき(女子)


学生さんひらめき(男子)
災害時にもね、クラウドを使うことで発揮される効果があるとされているよ。

3.11東日本大震災では「自治体のデータが消滅」したり「企業のシステムが停止」したり「交通機関が麻痺」したそうだよ。



あ、でもクラウドを利用していればそういったシステム障害が起こらないってことね。

これからどんな災害にも備えていかなきゃいけない時代だから、クラウドを有効に活用できる社会になれば良いわね。

学生さんひらめき(女子)



クラウドと関係のある【AI】、【IoT】の解説もよければご覧ください
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Written in 2019.02


< 参考文献 >
「クラウドが変える世界」著者:宇治 則孝 2011年8月25日発行 / 日本経済新聞出版社

「図解これだけは知っておきたいAI(人工知能)ビジネス入門」著者:三津村直貴 2017年9月20日発行 / 成美堂出版


< 参考サイト >
総務省 > 政策 > 白書 > 29年版 > 企業におけるクラウドサービスの利用動向