太陽光LEDで自作照明 -画像処理と演色性-



今日も、技術のエキスパート井谷のデスクを覗いてみると・・・
なにやら長細いものが2つ。

What are you developing?【太陽光LEDで照明づくり】

なんと照明を自作しておりました!

「検査装置ではなく、照明ですか!?」と思わず訊いてしまいましたが、それは“画像処理の精度を高めるため”。

ある画像処理の検査装置が、現場(工場)では正常に認識されなかったそうです。

もちろん社内テストでは正しく画像認識されていましたし、工場の外に出て自然の太陽光の下でテストすると上手くいったとのこと。

そのため、原因が工場内のLED照明ではないかと想定。改善するために “太陽光LED※1” を使った照明を試作している、とのことでした。

太陽光LEDをユニバーサル基板に12個ライン状に並べた照明
▲ユニバーサル基板と呼ばれる穴が開いている基板を縦長にカットし、太陽光LEDを12個ライン状に並べた照明


※1 今回試作に利用したのは豊田合成株式会社さんの太陽光LED
 【品番】 ENB01-NHSD7-F1
 【区分】太陽光
 【色温度】5000K

引用:豊田合成株式会社LEDページ >製品一覧 > 仕様書(日本語)P.8</a>より抜粋” width=”400″ class=”aligncenter size-full wp-image-9812″ /><br>
 <cite>引用:豊田合成株式会社<a href=LEDページ > 製品一覧仕様書(日本語)P.8より抜粋



太陽光LED”とは “一般的なLED” 照明と、どう違うのでしょうか?

一般的なLEDは、実は青色のスペクトル波長)成分がとても強いです。
対して、太陽光LEDは青だけ突出しておらず波長が平坦です。

※下記図中の一番右列が【一般的なLED】、左から2列目が【太陽光LED】

<参照:豊田合成株式会社 > 太陽光LEDについて
引用:豊田合成株式会社 > 太陽光LEDについて
▲ クリックで画像を拡大できます

そのため、今回の事象でも本来青色が “少なく” 検出されるべきところが、青の波長が少なくならないことで、結果として他との差が出ずワーク(対象物)が正しく認識されない結果となっていました。

キーとなるのは「演色性※2」という指標です。

※2 演色性 【単位:Ra

色の見え方の指標。光のスペクトル(波長の分布)から求められ[Ra]という単位で表される。太陽の光を100とし数字が低くなるほど、太陽光のもとでみえる自然色と違った見え方になる。

(*光の色味を表した数値「色温度:K(ケルビン)」とは異なります)

一般的なLEDは演色性が低く、例えば生のお肉の色(赤色)も太陽光の下だと赤味があって美味しそうに見えますが演色性の低いLED電球の下で見ると黒ずんで美味しくなさそうに見えます。
演色性違いのイメージ(生のお肉)


理想の光は「太陽」で、光の波長の分布がフラットな方が画像処理に適している、ということなんですね。

ちなみに工場内はすべて一般LEDが使用されており、そのRa(演色性)は68と低めです。

演色性が高い蛍光灯は生産中止→LED化という時代の流れの中、今回の試作照明で使った “ 太陽光LED ” は今後の画像処理(カラーカメラ)における救世主となるかもしれません。

(日本システムデザイン(株)でも、画像処理の照明におけるスタンダードとしていく予定です!)


太陽光LEDを使った試作照明(LEDチップの拡大画像、ライト点灯時)


以上、最新情報についてでした。




日本システムデザイン(株)では、高精度な3D画像処理による検査装置を開発しております。
(※機密保持により、公開不可のものも多数)


  • 高精度で複雑な画像処理が必要だけど、これは実現可能?
  • 市販の画像処理装置では対応しきれない

ということがありましたら、お気軽にご相談ください。



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