1. GPUとは
- 読み方
- ジーピーユー
- 英語
- Graphics Processing Unit の略称
グラフィックス用の超並列プロセッサ
PCなどのディスプレイを表示するための処理を行ってくれる部品、というイメージでしょうか。
何でもできるわけではなく、処理できる命令は限られています。
ですがその特定の処理に限っては、「同時進行」で処理を行う(並列処理)ため高速なのです。
3Dオンラインゲームやディープラーニングに
ゲーム好きな方はもしかしたらご存知かもしれないですが、3Dオンラインゲームをサクサクと快適に動かすには、この「GPU」が不可欠なんですね。
また、第3次AIブーム(2010年代~)以降には、ディープラーニングでも利用されています。
「単純な計算を大量に処理する」という得意分野に向いていたのですね。
最近話題のVR(仮想現実※1)やAR(強化現実※2)にも使われているらしいわよ。
現実ではないがあたかも現実のように感じさせる技術
(例:フライトシミュレータ-)
現実世界に映像や音楽などの仮想情報を重ね合わせる技術。拡張現実とも呼ばれる。
(例:ポケモンGo)
2. CPUとGPUの違い
どちらも、同じプロセッサ(命令を実行する演算装置)ではあるのですが、「性質」や「目的」が違います。
CPUとGPUの違いを表現した、面白い動画
NVIDIA社※の動画で、絵をひとつひとつ描く噴射器(=CPUに見立てる)に対して、大量に並んだ噴射器(=GPUに見立てる)では、「ボンッ」と一瞬にして絵を描いています。
<NVIDIA YouTube公式ページ より引用>
アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタクララにある半導体メーカー。
1999年に初めてGeForce256というグラフィックチップを発売。その際 “GPU”と名付け、用語が定着する元となった。
CPUとGPUの処理の違いが、なんとなくイメージできた気がしますね。
CPUは「タクシー」GPUは「バス」に例えられる
この違いは、自動車で言えば、「タクシー」と「バス」の違いで表現できます。
「命令の種類」を“目的地”に、「データ」を“乗る人”になぞらえれば、多様な目的地に小単位の人を運ぶことが得意なのが「タクシー」(CPU)です。
一方の「バス」(GPU)は、あらかじめ決められた目的地に、大人数を運ぶことが得意です。引用:「「CPU」「GPU」「メモリ」-半導体技術の流れ」2017年1月20日初版発行 / 株式会社工学社
それとね、現在は「GPGPU※」っていうグラフィックスに限定しない用途のものもあるそうだよ。
グラフィックス以外の汎用的な処理もGPU側でやってもらうことで、「働いていないアイドルタイムを有効活用できるように」ということから出来たものなんだって。
3. JSDにも、AI用ゲーミングPC
主にディープラーニング用として活用されています。
▲ 側面はガラス張りになっています。
当時のFB記事【ゲーミングPC? ~AI(ディープラーニング)用に~】
【 AIで画像処理 】の記事もご覧ください!
↑「木材の年輪の向きを判定」する既存システムを、ディープラーニングで作っています。
GPU関連の解説もぜひご覧ください
↓ ↓ ↓
「CPUにも触れています」▼
マイコンの用語解説へ >
「後からカスタマイズ可能なプログラム素子」▼
FPGAの用語解説へ >
- < 参考文献 >
-
■「GPUを支える技術 超並列ハードウェアの快進撃[技術基礎]」著者:Hisa Ando 2017年7月13日初版第一刷発行 / 株式会社技術評論社
■「「CPU」「GPU」「メモリ」-半導体技術の流れ」著者:arutanga,勝田有一朗,nekosan,久我吉史,某吉,本間一 2017年1月20日初版発行 / 株式会社工学社
- < 参考サイト >
-
■NVIDIA 公式ページ
■Ledge.ai(AI:人工知能特化型メディア)> ディープラーニングに必須のGPUとは?NVIDIAに直接聞いてきた (2016年)