1. CANとは?(概要)
- 読み方
- キャン
- 意味(英語)
- コントローラエリアネットワーク(Controller Area Network)の略
CANとは、“ 相互接続された機器間のデータ転送に使われる規格 ” のことです。
例えば、自動車などの内部で複数の装置を通信回線で接続し、相互にデータを送受信する、というようなことができるんですね。
すべての装置が一つの伝送路を共有する“バス型のネットワーク※”となっており、現在では車載ネットワークの標準となっているようです。
例えば、自動車などの内部で複数の装置を通信回線で接続し、相互にデータを送受信する、というようなことができるんですね。
すべての装置が一つの伝送路を共有する“バス型のネットワーク※”となっており、現在では車載ネットワークの標準となっているようです。
複数のノードを1本のケーブルで(媒体で)接続する形態のこと。
ネットワークの接続形態(トポロジー)には、スター型やリング型などがあるが、バス型は最も単純な形態。
端末の数や通信量が増えるとパフォーマンスが低下することがある。
ネットワークの接続形態(トポロジー)には、スター型やリング型などがあるが、バス型は最も単純な形態。
端末の数や通信量が増えるとパフォーマンスが低下することがある。
CAN(キャン)ってネットワークの規格のことだったんだね!
「ひとつの線だけでお互いにつないでいる形のネットワーク」、という感じかな。
「ひとつの線だけでお互いにつないでいる形のネットワーク」、という感じかな。
2. どうやって誕生したの?(歴史)
CANは、 ドイツのRobert Bosch 社※ が、1985年に 車載ネットワーク用 として開発されました。
世界トップクラスの自動車部品メーカー。日本法人は、「ボッシュ株式会社」。
どのような経緯で開発されたのでしょうか?
参考資料を元に、以下にまとめてみました。
1.CAN開発以前は、ポイントツーポイント配線システム(1対1で接続する方式)、というものを使って車載電子装置間の接続を行っていた。
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2.自動車の発展に伴い、搭載される「電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)※」というコントロールするためのものが増えていく。
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2.自動車の発展に伴い、搭載される「電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)※」というコントロールするためのものが増えていく。
ECU【[electronic control unit]】とは、自動車の電子制御装置。
エンジン、エアコン、ABSやエアバッグなどの各種安全装備などの制御を行う組み込みシステムのこと。
エンジン、エアコン、ABSやエアバッグなどの各種安全装備などの制御を行う組み込みシステムのこと。
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3.それにより “複雑、かつ重くかさばる!”
という問題が挙がる。
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4.配線本数を減らし、コストやスペース、重量も減らしたい。
というニーズから、
↓
ECU同士の情報交換が可能なCANを開発
以上のような経緯で、誕生したそうです。
1993年には「ISO 11898」という国際規格として標準化されました。
1994年以降に、自動車以外にも利用できるように汎用的なものにした「CANopen」という規格も標準化され、産業・航空・医療などの様々な現場での「組み込みシステム」で利用されています。
CAN利用の一例
CANは、様々な分野の「 身近な場面」で使われています!
自動車 の分野だと
自動車 の分野だと
エンジン、エアコン、ABSやエアバッグなどの各種安全装備などの制御や、ドアユニットの連結やブレーキコントローラなどに使用されています。
自動車 の分野以外でも
- 産業 → 輸送用機械、工場、工作機械などのロボット分野
- 公共乗り物 → 路面電車、地下鉄、軽便鉄道、長距離列車など、あらゆる鉄道アプリケーション
- 航空 → 飛行中の状態監視装置や、コックピット内の調査用PCといった航空機アプリケーション
- 医療 → 手術室全体を管理
というように、わたしたちが生活する上で大切な様々な場面で利用されているんですね。
電動ドライバなどで馴染みがある、BOSH社が最初に開発したのね!
最初は自動車でのニーズに対応するために、開発されたものだったけど今では生活にとても身近な場面で利用されていることが、よく分かったわ。
最初は自動車でのニーズに対応するために、開発されたものだったけど今では生活にとても身近な場面で利用されていることが、よく分かったわ。
3. メリットは?(嬉しいこと)
CANは「 Peer to Peer(ピア・トゥ・ピア または ピア・ツー・ピア)※ 」のネットワークです。
複数の端末間で通信を行う際のアーキテクチャのひとつ。対等の者(Peerとは「同等のもの」という意味)同士が通信をすることを特徴とする通信方式。
P2Pと略して記述されることが多い。
P2Pと略して記述されることが多い。
個々のノードによるCANバス上のデータの読み取り/書き込みのタイミングを制御するマスタデバイスが存在しないということです。
例えば、電子制御装置(ECU)に、CANインタフェースを1つ搭載するだけで、システム内の各デバイスのアナログ/デジタル入力が不要になります。
つまり、
- 複雑な回線を簡単シンプルにする!
- ローコストにつながる(軽量化、省スペース化にもなる)
- 制御装置と繋げる箇所が、1箇所で済む
という、メリットがあります!
シンプルに設計できて、しかも安く作ることができるんだね。
軽く小さくできるってのもCANの嬉しいポイントということが分かったよ。
次の時代には、どんな新しい規格が開発されていくんだろう・・・。楽しみだね!
軽く小さくできるってのもCANの嬉しいポイントということが分かったよ。
次の時代には、どんな新しい規格が開発されていくんだろう・・・。楽しみだね!
4.⇒noteに加筆修正しています
noteに加筆修正(2024.01)しています。(最後に最新情報を追加)
こちらも覗いてみてください!
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Written in 2017.01
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