1. パーティクルカウンターとは
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- パーティクルカウンター(パーティクルカウンタ)
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- Particle Counter

パーティクルカウンター(パーティクルカウンタ)とは、空気中や液体中にある目に見えない埃や微粒子、不純物などを計測する機械のことです。
「微粒子測定器」「微粒子計」とも呼ばれ、主にクリーンルーム※で利用されます。
空気中の微粒子を測る「気中パーティクルカウンター」の他に、液体中の不純物を測る「液中(油中)パーティクルカウンター」もあります。
大きさのタイプとしては、片手で持てる小型軽量のハンドヘルド型と据え置き型などがあります。
「微粒子測定器」「微粒子計」とも呼ばれ、主にクリーンルーム※で利用されます。
クリーンルームとは
空気中の塵埃を除去することで空気清浄度が確保された部屋のこと。
ICR(Industrial Clean Room)と呼ばれる工業用クリーンルームとBCR(Biological Clean Room)と呼ばれる医薬品・食品およびバイオテクノロジー分野向けのクリーンルームの2種類があり、それぞれの分野によって求められる清浄度が決まっています。
ICR(Industrial Clean Room)と呼ばれる工業用クリーンルームとBCR(Biological Clean Room)と呼ばれる医薬品・食品およびバイオテクノロジー分野向けのクリーンルームの2種類があり、それぞれの分野によって求められる清浄度が決まっています。
空気中の微粒子を測る「気中パーティクルカウンター」の他に、液体中の不純物を測る「液中(油中)パーティクルカウンター」もあります。
大きさのタイプとしては、片手で持てる小型軽量のハンドヘルド型と据え置き型などがあります。

パーティクルカウンターって
「空気が綺麗でないといけない場所」で “空気の清浄度が保たれているか” を測る機械だったんだね!
例えば薬を作る製薬工場や半導体を作る製造工場では必要不可欠だよ。
「空気が綺麗でないといけない場所」で “空気の清浄度が保たれているか” を測る機械だったんだね!
例えば薬を作る製薬工場や半導体を作る製造工場では必要不可欠だよ。
2. 気中パーティクルカウンターの仕組み
パーティクルカウンターはどんな仕組みで計測しているのか、どんな場面で使われるのかについて見ていきます。
2-1 1粒ずつ計測します ~光散乱方式~
パーティクルカウンターは、粒子の大きさに比例した電気信号を捉える事で「粒子径」と「粒子数」を計測します※。
※ここでは光散乱方式についての説明です
サンプリングした空気中の粉じんにレーザー光を照射して生じる散乱光をとらえることで、散乱光量を電気信号に変換する仕組みです。

★粒子の大きさによって電気信号の大きさが異なります
★粒子個々の信号を検出して、検出した数をカウントします

※ここでは光散乱方式についての説明です
サンプリングした空気中の粉じんにレーザー光を照射して生じる散乱光をとらえることで、散乱光量を電気信号に変換する仕組みです。

★粒子の大きさによって電気信号の大きさが異なります
★粒子個々の信号を検出して、検出した数をカウントします

2-2 計数損失が起こらないために、最適なものを選ぶ
光散乱方式のパーティクルカウンターでは、「同時通過損失」が起こる可能性があるので誤差が少なくなるように最適な機械を選ぶ必要があります。
パーティクルカウンターには計測できる最大可測粒子濃度(上限濃度)があり、予想される濃度の5~10倍以上の最大可測粒子濃度を選択することが望ましいとされています。
そして、測ることができる粒子径は機種ごとに決まっています。
クリーンルームの清浄度クラスより高感度すぎる機種を選択すると「同時通過損失」が発生してしまうため、正しく測ることができません。
ですので、基準となる清浄度クラスに合ったパーティクルカウンターを選ぶことが一番大切です。
その上で、空気流量の大きい機種は小さい機種より、計測値が大きくなるため信頼性が高まります。

★「クリーンルームの清浄度クラス(粒子径)に応じた機種」を選択すること
基準クラスよりも高感度すぎるのは、計数損失になる可能性がありNG。
(例)0.5μmの粒子を基準とするクリーンルーム
→0.1μmも計測できる機種を選んでしまうと、上限濃度を超える
★計数値 = 大きい方が誤差が少ない
→長時間測定する
→吸引流量の大きな機種を選ぶ
★高濃度を測定する場合
希釈して損失が起きていないか確かめると良い
パーティクルカウンターには計測できる最大可測粒子濃度(上限濃度)があり、予想される濃度の5~10倍以上の最大可測粒子濃度を選択することが望ましいとされています。

そして、測ることができる粒子径は機種ごとに決まっています。
クリーンルームの清浄度クラスより高感度すぎる機種を選択すると「同時通過損失」が発生してしまうため、正しく測ることができません。
ですので、基準となる清浄度クラスに合ったパーティクルカウンターを選ぶことが一番大切です。
その上で、空気流量の大きい機種は小さい機種より、計測値が大きくなるため信頼性が高まります。

★「クリーンルームの清浄度クラス(粒子径)に応じた機種」を選択すること
基準クラスよりも高感度すぎるのは、計数損失になる可能性がありNG。
(例)0.5μmの粒子を基準とするクリーンルーム
→0.1μmも計測できる機種を選んでしまうと、上限濃度を超える
★計数値 = 大きい方が誤差が少ない
→長時間測定する
→吸引流量の大きな機種を選ぶ
★高濃度を測定する場合
希釈して損失が起きていないか確かめると良い


より高感度の機種を選んでおけば間違いないって思ってしまいそうだけど、逆に正しく計測できなくなってしまうんだね。
とにかく「そのクリーンルームの基準となるクラス(粒子の大きさ)に合った機種を選ぶ!」と覚えておけば間違いないかな。
とにかく「そのクリーンルームの基準となるクラス(粒子の大きさ)に合った機種を選ぶ!」と覚えておけば間違いないかな。
そうね、計測できていなかったら大変!
それとパーティクルカウンターでは、1粒ずつカウントして計測される仕組みだったなんて少し意外だったわ。
内部では“レーザー光”の特性を使って粒子を特定しているのね。レーザーについてはこちらのページでも詳しく解説しているから、見てみてね!
それとパーティクルカウンターでは、1粒ずつカウントして計測される仕組みだったなんて少し意外だったわ。
内部では“レーザー光”の特性を使って粒子を特定しているのね。レーザーについてはこちらのページでも詳しく解説しているから、見てみてね!

3. パーティクルカウンターの用途
パーティクルカウンターと同じようなものに、粉塵計(ふんじんけい)がありますが違いはどんなところでしょうか?
通常は、
クリーンルームの清浄度はISOで規格が定められており、規格に沿ったパーティクルカウンターを利用することが書かれています。
ですので、パーティクルカウンターはクリーンルームには必須!なのですね。

[規格について]
★クリーンルームの清浄度規格(ISO04644-1:2015)
→その中の[測定器の校正]では、ISO 21501-4:2007に基づく校正を規定
★【ISO 21501-4:2007】を基に作成されたのが、日本工業規格 JIS B9921[光散乱式気中粒子計数器−校正方法及び検証方法]
通常は、
- 環境汚染や労働衛生向けに総重量換算で測定するものを「粉塵計」
- クリーンルームで微粒子を個数でカウントするものを「パーティクルカウンター」

クリーンルームの清浄度はISOで規格が定められており、規格に沿ったパーティクルカウンターを利用することが書かれています。
ですので、パーティクルカウンターはクリーンルームには必須!なのですね。

[規格について]
★クリーンルームの清浄度規格(ISO04644-1:2015)
→その中の[測定器の校正]では、ISO 21501-4:2007に基づく校正を規定
★【ISO 21501-4:2007】を基に作成されたのが、日本工業規格 JIS B9921[光散乱式気中粒子計数器−校正方法及び検証方法]
パーティクルカウンターは「クリーンルームのような清浄度が管理された場所を」、粉塵計は「大気汚染などの屋外大気や一般室内を」調べたりするものだったのね。


PM2.5の量を調べる時は粉塵計、と考えると分かりやすいね!
ビル管理法の中には「浮遊粉塵の量 0.15 mg/m3以下」という基準があって測定しなきゃいけないんだって!そういう時も粉塵計を使うんだね。
ビル管理法の中には「浮遊粉塵の量 0.15 mg/m3以下」という基準があって測定しなきゃいけないんだって!そういう時も粉塵計を使うんだね。
4.日本システムデザイン(株)は気中パーティクルカウンターの校正もできます
パーティクルカウンターは、校正(メンテナンス)が必要で、JIS B 9921では「校正周期は1年以内が良い」と書かれています。
使っていくうちに例えば、センサのレベルが落ちたりポンプが弱まったりしてくるからです。
以下のような消耗品が例としてあります。
日本システムデザイン(株)では月に平均すると10台くらい校正を行っています。校正は、専用の部屋に設置されたクリーンベンチ※で行います。
また、お客様のところに設置してあるクリーンルームへ直接お伺いして校正作業を行うこともあります。
使っていくうちに例えば、センサのレベルが落ちたりポンプが弱まったりしてくるからです。
以下のような消耗品が例としてあります。

日本システムデザイン(株)では月に平均すると10台くらい校正を行っています。校正は、専用の部屋に設置されたクリーンベンチ※で行います。
クリーンベンチとは
埃や雑菌の混入(コンタミネーション)を防いで無埃・無菌状態で作業するための装置です。
作業を行う机のようなスペースの周囲に壁と天井を設けた箱のような構造。
濾過した空気を作業スペースに吹き付けることで無埃、無菌の状態に保ちます。
作業を行う机のようなスペースの周囲に壁と天井を設けた箱のような構造。
濾過した空気を作業スペースに吹き付けることで無埃、無菌の状態に保ちます。

また、お客様のところに設置してあるクリーンルームへ直接お伺いして校正作業を行うこともあります。

なるほどね~。清浄度をきちんと管理するためには、それを測るパーティクルカウンターのズレを直すメンテナスも重要ってことね!
パーティクルカウンターについて、ご質問・ご相談がございましたらこちらからお気軽に!
- < 参考サイト >
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■JIS規格票(B 9921:2010 [光散乱式気中粒子計数器?校正方法及び検証方法])
■ベックマン・コールター株式会社 [パーティクルカウンター資料集]