KiCAD4.0.5のシルクに日本語を挿入する

「高校生ものづくりコンテスト、マイコンカーラリー」関連の基板はCADデータを工業高校の先生や生徒に提供して基板CADの勉強に役立ててもらう意図でフリーの高機能CAD KiCADで設計しています。
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elecrowなどを利用すれば基板を数千円/10枚で作ることが出来るようになった今ではユニバーサル基板を使ってハンダ付けの練習をするよりは基板CADを活用して基板を設計製作出来るスキルの方が実社会で活躍するためには有利だろう、との思いがあります。

KiCADは業務で使うことも出来る高機能なCADですが、現在のバージョンでは基板のシルクに文字を入れるのに日本語フォントが使えないという弱点があります。

日本語が使えなくても機能的には全く問題ありませんが、やはり日本語で基板タイトル等が表示出来たらいいなと思っていました。

今回、フリーソフトを使ってフォントデータをDXF形式に変換しKiCADでインポートすることで日本語を表示する方法を見つけたので紹介しておきます。

使用したソフト

TToPA ここからダウンロード出来ます

ダウンロードして解凍し、起動するだけで使えます、インストーラは付属していません。

右上のウィンドウに文字列を入力しフォントとフォントサイズを選択してDXFボタンをクリックするだけでDXFファイルが出力されます。

ファイル名や出力先等の設定はなく入力文字列を含むファイル名でテンポラリフォルダに出力されます。
KiCADにインポートする場合、元のファイル名は長すぎるためか正常に読み込んでくれませんでしたので短いファイル名にリネームする必要があります。

PolyPoloygonにチェックを入れて塗りつぶしパターンを選択すると、この画面では塗りつぶされた文字が表示されますが出力されるのは輪郭線のデータだけでした。

KiCADへのインポート

PCB編集ウィンドウのファイルメニューからインポート->DXFファイルを選択します。

インポート画面でレイヤとTToPAから出力したファイルを指定しOKをクリックします。
位置はマウスで指定できるのでここで設定する必要はありません。

現在のTToPAのバージョンでは設定にかかわらず、下図のように輪郭線の文字になります、検索してみると海外に同様のソフトは複数ありましたが高機能な代わりに有償ソフトばかりでした。

格安ロジックアナライザのインストールと使い方

格安ロジックアナライザHiLetgo 24MHz 8チャンネル USBロジックアナライザ)の使い方とインストール

HiLetgo 24MHz 8チャンネルUSBロジックアナライザは取説などのドキュメントは付属していません。
判ってしまえばとても簡単に使えるツールですがUSBドライバのインストールと使い方にわかりにくいところがあったのでメモしておきます。

PulseViewのダウンロード

フリーの汎用ロジックアナライザソフトPulseViewがこのロジックアナライザに対応しています。
sigrokのサイト
からpulseview-NIGHTLY-32bit-static-release-installer.exeをダウンロードします。

PulseViewのインストール

ダウンロードしたインストーラを実行して指示通りにインストールします。
インストールで特に引っ掛かることはないでしょう。

USBドライバのインストール

まずUSBケーブルでロジックアナライザとPCを接続し、デバイスマネージャーでデバイス名を確認します。
私の場合はUnkownDevice#1と表示されましたが環境によっては異なる名称で認識されるかも知れません。

次にプログラムメニューから USBドライバインストール用プログラムのseirok->Zadigを起動してOptions->List All Devices を選択してチェックを入れます。

デバイスリストの中から先ほど確認したデバイス名を選択します。
※ここを間違えると別のデバイスドライバを上書きしてしまうので注意して下さい。

DriverにWinUSBを選択してInstall Driverをクリックすればデバイスドライバがインストールされます、確認してウィンドウを閉じて下さい。
※上図はインストール済みのデバイスドライバを上書きしているので最初の時とは表示が少し違っています。

デバイスの選択

PulseViewを起動してDemoDeviceになっているところの右をクリックしてConnect to Deviceをクリックします。

※ここで苦労しました :roll: 
Step1. Choose the driver からfx2lafw(generic driver … )を選択して

Step2. で USBを選択し

Step3. Scan for devices using driver above をクリックします。 

Saleae Logic with 8channels というデバイスが表示されるので選択してOKボタンをクリックします。

測定の基本設定:チャンネル、サンプル数、サンプリング周波数、トリガ

チャンネル
測定が必要なチャンネルにチェックを入れます

サンプル数
収録するデータ数を設定します。測定開始後サンプル数に到達したら測定は自動的に停止します。

サンプリング周波数
サンプリング周波数を設定します、サンプリング周波数が高いほど速い信号の変化を監視できますがサンプリングしたデータ数も大きくなるので監視したい信号に合わせて選択します。

トリガと信号の名称、色
信号名をクリックするとトリガメニューが表示されます。
トリガが設定されていない場合はRunボタンをクリックすると同時に測定が始まり、トリガが設定されていれば全てのトリガ条件を満足したときに測定開始となります。
信号名、色の設定は任意です。

測定開始と終了

Runボタンをクリックすると測定を開始し、収録したデータ数がサンプル数に到達するかStopボタンをクリックしたときに測定が終わります。

格安ロジックアナライザのテスト

格安ロジックアナライザHiLetgo 24MHz 8チャンネル USBロジックアナライザ)を見つけたので購入してテストしてみました

結論としては数MHzまでの信号を見るのには十分に使えますし、コンパクトで使いやすくフリーのソフトもとても使いやすくて気に入りました。
テスター以下の価格ですし、ロジアナで信号を確認することは初心者にとってとても勉強になるので、ものづくりコンテスト電子回路部門に取り組む高校生などに勧めたいと思います。
テストクリップは付属していませんので「ICテストフック」は別途購入
※Amzsonで210円@10くらいからありますが安いものはロジックアナライザのケーブルに挿すピンが付いてないのでケーブルをハンダ付けする必要があります。

プッシュボタン付きロータリーエンコーダのテスト

実験用に格安プッシュスイッチ付きロータリースイッチを購入しました。(エンコーダのようにAB相のパルス信号を発生するタイプ)

データシートもついてないのでネットで相当品の情報を探しピン配置図は見つけることが出来ましたが

タイミングチャートは見つからなかったので格安ロジックアナライザで調べて見ることにしました。

PulseViewで調べたタイミングチャートが下図で、つまみを回転させるとエンコーダと同じA・B相のパルス信号が発生していることを確認できます。
PulseViewの使い方は簡単でサンプリング周波数(20KHz)とサンプリング数(1M)を設定しRunボタンを押せば信号のトリガが発生したところからデータサンプリングを開始します。
※メニューが無く、最初はトリガの設定をどこでするのかわかりませんでしたがチャート左の信号名(D0,D1)をクリックすれば名称と色、トリガ設定メニューが表示されます。

次の図は信号を拡大したものです、赤丸で囲んだ部分でチャタリングが発生していることがわかります。
※2相エンコーダ信号の場合は原理的にチャタリングの影響は無いのでチャタリング対策は必要ありません。